竜崎だいち

高校時代の写真部の三人と、顧問の教師が酒席を囲んでいる。
久しぶりの再開に、話はなごやかに賑やかに花が咲いているかに見える。
が、場面が高校時代の一コマに、そしてそのあとの出来事に切り替わると、
四人の心の中に燃えるゆがんだ情念が、ゆがみながら浮かび上がってくる

登場人物　男２人　女２人　四百字原稿用紙換算約１１３枚

女優の二人芝居。
ラブホテルの一室。
レズビアンのカップル、「すず」と「かな」。
猫が飼いたいとか、貸したＤＶＤをもう見たかとか、言葉遊びをしたり、たわいない会話がやりとりされていく。
そのかたわらに赤いスズラン。
やがて「すず」が複雑な家庭の状況を語り始め、二人はお互いの「好き」という気持ちを確認し合うのだが。

登場人物　男０人　女２人　四百字原稿用紙換算約４６枚

女優の一人芝居。
女は、ファミレスでコーヒー一杯で３時間ねばり、いつもネームを仕上げる漫画家だ。
今日、近くの席に一人の男が座った。いつも行くコンビニで働く彼は、女がずっと気にしていた男だった。
声をかけようかどうしようか、かけるならどのように、女は自分の描く漫画の主人公「スーパーガール」に、助けを祈りつつ、逡巡を繰り返す。

登場人物　男０人　女１人　四百字原稿用紙換算約２５枚

男は、町で女を拾って、ラブホテルに入った。
男は煮え切らないのか、行為よりも、会話を始めてしまう。
何かギスギスして弾まない会話。
ますます行為は遠のいていく。

登場人物　男１人　女１人　四百字原稿用紙換算約４５枚